読書の心技体
色々な読書術に関する本を読んでみて、あらためて感じたことがあります。
それは、読書で得られる効果は『心技体』で表されるのではないかということです。
『心技体』とはもともと柔道発祥の言葉です。
柔道家の道長伯氏が、 来日したフランス柔道連盟会長に「柔道とは一体何か」
との問いに対し、
「柔道の最終的な目的は心技体の錬成であり、
それによって立派な人間になることである。
技術を習得するには強靭な精神力が必要である。
苦しさに耐えて修行を続行しなければならない。」
、と答えた時だと伝えれられています。
そして、その大元になっているのが、柔道の父、嘉納治五郎氏の『柔術独習書』に、
書かれている柔術の目的で、
①身体の発育(=体)、
②勝負術の鍛錬(=技)、
③精神の修養(=心)
だそうです。
読書を『心技体』で語るとしたら、
「心」教養を身につけたり、 原理原則を読み込んで人としての高い志を抱く
「技」自分に足りない技術やスキルを身につける
「体」アウトプットを行い身につけたものを行動に変えていく。
でしょうか?
あくまでも読書によって、 何かが変わることで読書した価値があるのだと思います。
ただし、最終的には「心技体」は三位一体です。
「心」
心が豊かであれば、体は鍛錬されていき、技に磨きが掛かる。
「技」
技を磨き上げれば、心が豊かに育ち、体も鍛錬されていく。
「体」
体を鍛錬すればこそ、技は我が身に染まり、心が豊かに安定する。
知識だけを吸収して、頭でっかちになったりしないように、 アウトプットを心がける様にしていく事が読書においても大事なんだと思います。